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社会

とあるストレスフルな会話をきっかけに対話の前提と伝え方を考えた

タロウ

「何言ってんだ、この人?」質問に対して相手から的外れな回答しか返ってこないとき、私の心情はこれでした。

会話の中で相手の言っていることが理解できないこと、逆に自分の説明が相手になかなか伝わらないことがよくあります。前者の場合、多少説明に時間がかかっても理解できるときはまだいいのです。ですが、長い時間を費やして理解できないままストレスだけが溜まるときは、後から振り返り「何だったんだ、あの時間は?」と呆然としてしまいます。

話すたびにストレスを蓄積したくない、ゼロにしたい。いや、ゼロにするのは無理でもどうにか減らしたい。そして、自分自身もなるべく相手にストレスを与えない説明ができるようになりたい。この思いから私が考え、実践中のストレス対策と自分が説明する際に意識していることについて、お話します。

絶望的な疲労感を伴った、とあるストレスフルな会話の体験

私が的外れな返答でストレスを感じたのは、電話である問い合わせをした時のことです。その内容は、発行を依頼した証明書が、いつ頃できるかという日程についてでした。発行された証明書は、期日までに提出する必要がありました。そのため、可能なら明確な期日が知りたいと思い、以下のような問い合わせをしました。

私:可能なら、いつ頃受け取ることができるのか教えてもらいたいのですが。

担:手続きが終わり次第、こちらからご連絡しますね。

私:それは、日程については、今すぐは教えられないということでしょうか?

担:いえ、そうではなくて、これまで期日についてお教えしたことがないので。

私:ええと、可能なら具体的な期日が知りたいのですが…

担:どうして日付を知りたいのでしょうか?

私:発行していただいた証明書を提出する期限日が決まっているので、いつまでにできるのか把握しておきたくて。

担:今ご回答することはちょっとできないので、手続きができ次第こちらからご連絡するので、それでよろしいでしょうか?

『いえ、よろしくないので可能かどうかをお尋ねしているのですが?』という不満が、喉元まで出かかっていました。見て分かるように、会話が堂々巡りです。ですが、こんなにも会話が成立しないのは初めてのことで困惑してしまい、当時電話中の私は会話がループしていることにも気付いていませんでした。

会話のキャッチボールが上手くいかないときのストレスは悪循環です。質問したことに対してズレた返答がくる。1回、2回ならまだしも、これが延々と続くとそれはもう、とてつもないストレスです。相手の発言があまりにも理解できないと、この人が話しているのは本当に日本語か?と疑問が浮かんできてしまいます。この時点でかなりストレスを感じています。

ですが、ストレスはこれだけでは終わりません。電話越しでも相手の感情がはっきり伝わってくるのです。声のトーンや語気の強さ・抑揚の変化から「ああ、この人イライラしてるな」と。

通話終了後は、どっしりとした疲労感に襲われました。時間にすると15分程度の会話をしただけなのに、まるでその日のエネルギーを使い切ったような感覚。その日はもう何もしたくありませんでした。それくらい心身ともに驚くほど消耗していました。座っている体勢さえもきつく、床に寝転がって天井を眺めながら、こう思うのです。「話しただけなのに、なんでこんなに疲れ切ってるんだ?」と。困惑も苛立ちも通り過ぎて、不思議でたまりませんでした。

ストレスを減らしたい!会話のキャッチボールが上手くいかないのは、言葉の認識違い?

この出来事をきっかけに、会話におけるストレス軽減対策を考えることにしました。改善したいと思ったのは、最初に言ったように自分のストレスをゼロにするか、せめてどうにか減らしたい。その一心で原因と対策について考え始めました。

どうすれば正しく会話のキャッチボールができるのか?検索したところ、リープリーパーの記事にもあるように

ですが、じゃあ実際にどうすればいいのかが分からず、具体的な説明とは…?と脳内停止してしまいました。効果的な方法を知識として得てもすぐに実践にはつながらず、再び対策について考えることにしました。

では、そもそも、なぜ会話のキャッチボールが上手くいかないのか?最初に思いついた原因は、相手と言葉や単語の認識が異なっていることでした。例えば、「青系統で色を塗っておいて」と指示されたとします。しかし、青色といわれても種類はさまざま。自分の予想する青色と一致しているのか、それとも別の紺色に近い青なのか、赤みがかった青なのか。相手が指定している色がどの青なのか?自分の想像している色と相手の想像している色が同じかどうかは確認しないと分からないです。

自分の思う「青」と相手が指定している「青」が異なっているかもしれない。同じ言葉でも、相手の認識と自分の認識が異なるかもしれない。

そもそも話題の認識が異なっているのなら、話が食い違うのは当然です。この可能性を頭の片隅に置いておけば、自分が聞き手側話し手側どちらの場合でも、認識違いによるストレスを減らせることができるのではないかと思いました。

相手との認識の齟齬を減らすために必要なことは?方法を知るのと、実践できるかは別問題

では、認識の食い違いを防ぐために必要なことは?「私の思う「青色」はこれですけど、あなたの言っている「青色」はどれですか?」と、前提を提示し合うことではないかと思います。つまり、その時の会話における言葉の意味、互いの認識を提示し合って再確認すること、認識が異なっている場合は再定義すること。

このように身近な例を出して考えたときは、確認しなければと思います。ですが、日常的に使っている言葉や用語であればあるほど、確認しなければという意識は持てていない気がします。私自身、必ずしも実践できていません。「きっと、こういうことだろう」「わざわざ確認するまでもないか」と憶測で結論付けて、確認することを省いてしまう。結果、確認せずに進めて「説明したものと違う」と指摘を受ける。そして、後から確認していればよかったなと後悔することが多々あります。改めて日常会話を振り返ってみると、こういった確認の過程はスキップしてしまいがちだったことに気付きます。よくあれで会話が成り立っているなと驚いてしまいます。

わざわざ説明しなくても自分の説明は相手に伝わっているだろう。無意識のうちにこの認識があるのは、なぜか?それは、これまで意思疎通の面で困らなかったためではないかと思います。全てを言語化しなくても、会話が成り立つ環境に慣れてしまっていたから。親しい相手との会話では、言語化どころか「あれ」「それ」の指示語のみで意味が通じることもあります。

私自身、今までハイコンテキスト、ローコンテキストといったコミュニケーションのあり方について考えたことはありませんでした。それはきっと、これまで家族や友人と話していて、会話で困ったことがなかったからです。会話が成立しない人に遭遇しても、「話が通じない相手」としてカテゴライズして、愚痴の一つとして消化してきたため記憶には残っていないのかもしれないです。

そうやって会話が成立しないのは、相手に問題があるものとしてきた。だから、原因がハイコンテキストなコミュニケーション方法にあるとは気付かず、疑問を抱くこともなかったんだと思います。

私が考えた2つの対策は、習慣化しつつ、ズレてる可能性も意識しておくこと

私の対策1 慣れること

対策が決まったところで、すぐに改善することはできませんでした。意識して改善しようと意思を固めても、面倒くさい気持ちになってしまうこともしばしばありました。ですが、考えてみればそれは当たり前のことだと納得しました。これまでは自分の考えや思っていることを全て言葉にしなくても、問題なくコミュニケーションができていたからです。これまで省いてきた工程が挟まれていくのは当然手間に感じます。

今まで自分の考えを1から10まで説明していたなら、面倒だとは感じなかったんだろうと思います。なぜなら、これまで行っていたことが自分にとっての普通で、基準となるから。だからこれまで行っていなかったことを追加されると、それがたった一つでも手間を感じているんだなと納得しました。

ということは、慣れさえすれば面倒や手間に感じることはないということ。そう感じなくなるまで継続することが難しいということを実感しています。対策を実践し始めたものの、自分の考えを全て言語化することを面倒に感じたり、認識確認を忘れていたりすることがよくあります。相手から聞き返されてようやく、主語が抜けていること、前提の説明が抜けてしまっていることに気付いて、慌てて説明を付け加えていることも。

意識しようとしても、説明や会話に夢中になると自分ではなかなか気付くことができないです。「どうして伝わらないんだろう」と思ってしまうこともあります。それでも、あのストレスフルな会話体験を思い出すと、またあのストレスを感じたくないと思うし、あの電話のときだってもっと確認すればよかったのかもしれないと思います。何より、自分との会話で相手にあのストレスを与えるのは嫌でした。

私の対策2 説明するとき、相手に伝わっていない可能性を持っておくこと

自分の説明が相手になかなか伝わらないときは、説明下手な自覚があるため苛立ちはしません。それでも、何度も同じ説明を繰り返すことで自分の説明の下手さに焦り、相手の時間を使っていることが申し訳なくなったりと、ストレスを感じます。

そこで対策として考えたのは、伝わっているだろうという期待を持たないことでした。つまり、自分の説明が相手に伝わっていないかもしれないという心構えをすること。期待を持ってしまうから、その期待通りではなかったときに焦りや苛立ち、不満を感じてしまう。それが結果的にストレスになっているのではないかと思いました。

伝わっていない可能性を持つことで、追加の説明を求められても事前に「どう言えば分かりやすいか」を考えておくことができます。その結果、焦ることなく補足説明をすることができます。

目指せ、習慣化!

相手との前提認識が異なるかもしれないこと、自分の発言が相手に伝わっていないかもしれないこと。この二つを意識してストレスをどうにかゼロにするため、無意識にできるように慣れていきたいです。

面倒だな、手間だなと思うこともあります。それでも、言語化できるようになれば自分のストレスを減らすことができる。結果的にストレスが減れば、自分が楽できるのです。そう思えば、もう少し続けてみようかなという気になります。 焦らず地道に、習慣化してローコンテキストでのコミュニケーションを自分にとっての「普通」にできたらいいなと思います。そして、会話での認識齟齬とストレス軽減を目標に今後も継続していきたいです。

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犬好き広報
IT企業で広報業務をしています。趣味は漫画アニメ鑑賞と大型書店の探検、散歩中の犬を眺めることです。
最近の悩みは、脂っこいものや生クリームがきつくなってきたことです。
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