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働き方

日本に6年、東京8ヶ月、台湾じゃなく日本のIT業界に入った理由

シャロン

私は今年、福岡にある大学の国際文化学部を卒業しましたが、台湾に帰らずに、日本のIT企業BlueMemeに入りました。今回は、文系だった私が理系の仕事に就いた理由と、台湾に帰らずに日本に残った経緯、そして東京での生活の感想を語りたいと思います。

デジタル先進国と言われる台湾

本題に入る前に、台湾のデジタル事情を紹介します。スイスの国際経営開発研究所(IMD)が2022年の9月に発表した「デジタル技術の利活用能力」に関するランキングでは、台湾が11位となりました。念のために、日本のランクを見ると29位です。

台湾のITと言うと、TSMCという企業の名前を、聞いたことがある人も多いかもしれません。TSMCは、世界の半導体受託生産の半分以上占める超大手企業です。世界各国のIT企業と取り引きしていて、iPhoneなどにも使われています。2021年製造された5 nmプロセスの半導体の50%以上がAppleに出荷されていたので、TSMCのプロセスがないとiPhoneを作れない可能性があるとも言われています。

また、TSMCはソニーグループと合弁で熊本に製造工場を建設中で、日本とも深いつながりがあります。

なぜ、文系からIT業界へ?しかも、なぜ日本で?

私はずっと、空港のグランドスタッフになりたかったので、国際文化学部に入りました。しかし、コロナの影響で航空業界が厳しくなったことがあり、グランドスタッフはほどんとシフト制だと、業界研究の時に知りました。コロナ後の業界の将来も見通せず、生活リズムを保ちたい私にとって働き方も向いてないと思い、悩んだ末に諦めることにしました。

将来どの業界に入るかを迷っている時に、たまたまIT業界の説明会を聞いて興味を持ちました。IT業界はテレワークができ、今後の将来性も高いと思ったからです。それに、自分でシステムを作るのが何だか格好いいと思って、就職活動の時はひたすらIT業界に応募していました。

ここで、先程紹介した台湾のデジタル事情を読んだ皆さんは、『だったら、台湾に帰って地元のIT企業に入った方がよかったんじゃない?』と思われるかもしれません。でも、文系だった私には、それが難しいと判断するだけの理由があったんです。

もし、日本で仕事が見つからなかったら地元に帰ろうと思っていたので、台湾の就活も調べてはいました。ここで、日本と異なる点をいくつ挙げてみます。

🇹🇼台湾の就活

  • 卒業後自力で探す
  • 可能性よりスキルを重視
  • スーツをあまり着ない
  • 面接は1回で済む

🇯🇵日本の就活

  • 大学3年生から就活が始まり、学校のキャリアセンターを利用する
  • スキルより可能性を重視
  • 服装や清潔感を重視
  • 面接が複数回ある

台湾では、新卒の人材には将来の可能性よりも、その時点で持っているスキルが重視されます。今、IT業界で働いている台湾の友人も全員が、情報学部もしくは電子工程などの理系卒の人です(特に技術職)。競争が激しい台湾のIT業界では、優秀な人材をすぐにでも活躍させたいはずで、未経験ではIT業界に入るのが難しいと感じました。

それでも一旦は、日本と同じように4月1日から皆が同じスタートラインで始まって研修を受ければ、未経験の人でも後から活躍できるではないかと思っていました。しかし、台湾では18歳以上の男子に4ヶ月(2024年から1年間に延長)の兵役が義務付けられています。そのため、男女の違いはあるとはいえ、そもそも皆が同じスタートラインに立つことが難しいのです。台湾では卒業前から仕事を探すのではなく、卒業後に自力で探す傾向があるのも、このような理由があるのだろうと自分なりに考えました。

このように、私が大学卒業後に日本のIT業界に入った理由は、文系だった私が台湾のIT業界に入ることが難しいと考えたからですが、理由は他にもあります。何より、私は日本での一人暮らしの生活が好きです。もし台湾に帰ることになった場合は、実家がある台北(台湾の首都)に住むなら、一人暮らしする必要がないかもしれません。でも、家族との付き合い方にも気遣わないといけませんし、自分が部屋のインテリアコーディネートにこだわっていることもあります。何より、台北の家賃がとても高いんです。こういったいろんなことを考えて、卒業後に台湾に帰らずに、日本のIT業界に入ることを決めました。

初めて触ったOutSystemsに戸惑いながら

BlueMemeに入って初めて、ローコード開発プラットフォームであるOutSystemsを触りました。大学4年生の頃に自分の学部の単位を全て取っていたため、情報学部のJavaやJavaScriptの授業を半年ほど受けていましたが、別に難しいと思っていませんでした。しかし、OutSystemsはまた別で、最初は全く分りませんでした。11月まで約半年間、OutSystemsの社内トレーニングを受けていましたが、今も全てが分かったとは言えません。ValueとVariableの関係性でいつも混乱します。

11月からは、OutSystemsサポートチームに配属されています。最初は、自分はまだOutSystemsがよく分かっていないので、問い合わせが来ても上手く説明できないかもしれないと心配していました。ですが、問い合わせの対応はまだまだ先のことで、今はライセンスのメール対応やライセンス発行のマニュアルを作成する作業が中心です。配属が決まってからは、議事録を取る練習のために、トレーニングチームや営業チームのミーティングに参加しています。会社はどんな商品を扱っているのか、各チームがどんな仕事しているのか、役割は何なのかが、少しずつですが分かって来ました。配属が決まったばかりなので残業ほぼないですが、学ぶことが多く、毎日楽しんで仕事をやっています。

日本で6年目、東京で8ヶ月の生活について

就職する前に、台湾の友人には『日本で働くのはストレスが溜まりそう、飲み会や残業が多そうだ』と心配されていましたが、『会社によって違うと思う』と返しました。コロナの時期に4年ぶりに台湾に帰ったことがあって、今は簡単に帰れるので、計画的に有給を使って少なくとも年1回は台湾に帰りたいと思います。

就職を機に、今年の4月に福岡から東京に引っ越しましたが、日本に来てからそろそろ6年目です。大阪に1年半、福岡に4年に住みましたが、東京の便利さには驚きました。Amazonで購入したものが最短半日で届くこととか、電車が5分毎に来ることとか、とても便利だと感じました。それに、今まで地方にしか住んだことがなかったので、当たり前のことかもしれませんが、東京に来てほとんどの人が、日本語の教科書のように標準語を喋っていることにも驚きました。4月に東京に来た後、福岡にいる同期の友人と話す時には、つい『へー、東京のおばあちゃんが標準語を喋りよるね』と、博多弁が出てしまいました。

東京に来て8ヶ月が経ちました。仕事を含めてもう大体慣れたと思いますが、休日はどこに行っても人が多いことと、朝と夜の満員電車だけにまだ慣れていません。とにかく、これから技術に関わる仕事にも、頑張りたいと思います。

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シャロン
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ホラーが好きな社会人
2023年からIT会社でシステムサポートをやっています。趣味はアニメやホラー映画を見ることです。 甘いものをやめられないので最近、週4~5回ジムに行っています。
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