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働き方

地方都市でDX人材・市民開発者として働くワークライフバランスとは

リプリパ編集部

熊本市では、世界最大の半導体生産受託会社である台湾のTSMCとソニーグループが、県内に建設する半導体工場への期待が高まっています。2024年の第1工場稼働前から、第2、第3工場の噂まで報道されるほどなので、地元の興奮は増すばかりです。それと同時に新たな問題が浮き彫りになったり、以前から抱える課題に改めてスポットが当たっています。

地方都市に誕生した半導体産業の拠点としては、北海道千歳市に進出したRapidus(ラピダス)も知られています。期待や課題は両都市に共通していることも多く、今年の8月には北海道と熊本県との間で半導体の連携協定が締結されました。IT産業と地方都市、アフターコロナの働き方やDXという点では、日本各地の地域にも関係する課題も多いので、今回はその点を考えてみます。

熊本市内中心部の朝夕のラッシュは「政令市ワースト」

熊本市が抱える主な課題の筆頭は、「政令市ワースト」という言葉がたびたび添えられるほどの交通渋滞です。渋滞対策は、2022年に実施された熊本市長選の争点のひとつにもなったほどです。

マイカー以外の交通機関としては、路面電車に乗り降りしやすい新型の低床車輌が導入されたり、カーシェアやシェアサイクルのサービス提供地域が拡大されています。ただ、中心部には路面電車が走っているものの、バス路線も限られているのが現実。郊外や周辺地域の通勤や買い物、子どもの送り迎え、通院や介護など、日々の暮らしに車は不可欠です。前述のコンパクトシティー化と矛盾するようですが、熊本市は公共交通機関の利用率が低い一方で、自家用車の使用率は高止まりしています。

また、城下町によくある課題が、複雑な道路網です。外敵の侵入を防ぐために市中心部の道路は角が多く、その町割を基本にした道路は、車の渋滞が起きやすい構造になっています。しかし、これが町歩きの観光資源として都市の魅力の一部になっていることもあり、悩ましい点ではあります。

高速インターチェンジ(IC)や空港など交通拠点を結ぶバイパスも一部で新しく整備されていますが、市中心部の渋滞は深刻です。Googleマップで調べてみると、平日の朝7:30、熊本市役所から内陸の熊本空港(益城町 ましきまち)までは、車で約1時間10分、リムジンバスで約1時間です。始発のフライトで東京や大阪へ出張に行こうと思えば、それなりの早起きは必要です。TSMCの工場建設と共に、道路整備の計画も進んでいますが、それでも交通事情はさらに悪化させるのではないかと懸念されています。

熊本都市圏の3つの新しい高規格道路(熊本都市圏拡大版)
出典:熊本都市圏の新しい高規格道路「10分・20分構想」について / 熊本市ホームページ
https://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/Detail.aspx?c_id=5&id=39800

熊本地震やコロナ禍からの復興にもさまざまな課題が

2016年4月に発生した熊本地震では、熊本市だけでなく周辺地域にも大きな被害を及ぼしました。歴史的ランドマークというだけでなく、地域住民の心の拠り所となっている熊本城も大きく損壊しました。加藤清正によって築城された熊本城は、日本三名城のひとつと言われ、国の特別史跡に指定されている貴重な観光スポットの一つです。2021年に天守閣が復興し、一部の見学コースを訪れることができるようになりました。

熊本城の今~熊本地震から7年 – YouTube

震災による県全体の経済的な被害が甚大でしたが、その後の復興需要によって新たな波及効果をもたらしました。バスターミナルと一体化した複合商業施設サクラマチ クマモトが、2019年9月に開業。2021年4月には、商業施設とホテルが入るJR熊本駅ビルが竣工し、この他にも駅周辺にオフィスビルが新しく建設されています。さらに、2023年4月には、星野リゾート系列のブランドホテルが開業し、熊本市内の繁華街である上通(かみとおり)・下通(しもとおり)を中心に、海外からの観光客も戻りつつあります。

▼SAKURA MACHI Kumamoto-サクラマチ クマモト-
https://sakuramachi-kumamoto.jp/

世界最大のカルデラ火山である阿蘇山の雄大な景色は、国際的にも人気スポットです。キャンプやトレッキング、スカイダイビング、乗馬、イルカウォッチング、ツーリングが人気です。温泉や森林資源、地下水に恵まれ、農林水産物も豊富です。

▼Kumamoto, Japan 2023: Best Places to Visit – Tripadvisor
https://www.tripadvisor.com/Tourism-g298213-Kumamoto_Kumamoto_Prefecture_Kyushu-Vacations.html

しかしその一方で、東京オリンピック需要やデフレによって資材や人件費が高騰し、人材不足と共に暗い影を落としました。市内中心部を外れると、更地になったままの土地や空き店舗も少なくありません。熊本城の天守閣は復興したものの、全体の復興は当初の予定より遅れ、2052年度まで掛かると予想されています。

また、震災以降もたびたび豪雨や台風にも見舞われたところへ、新型コロナウイルスが追い打ちを掛け、インバウンド需要の激減や消費マインドの減退が襲いました。昨今では、反動でオーバーツーリズムの傾向もあり、市内のホテルや繁華街が賑わう一方で、働き手の確保が非常に難しくなっています。

地方では選べる仕事が限られ、最低賃金も低い

もう一つの大きな課題が、最低賃金の低さです。熊本県全体ですが、2023年10月時点の最低賃金は898円。下記の地元紙の記事になった2022年に比べて、47都道府県中で上昇率4位と改善されたとはいえ、それでも金額だと32位は決して高い方ではありません。

仕事の量や種類も限られ、リモートワークやフレックスタイム制が導入されている仕事は、必ずしも多くはありません。熊本地震やコロナ禍の前後から、九州新幹線で博多まで約40分の福岡市内へ通勤している人もいます。

▼熊本県の最低賃金 – 厚生労働省 熊本労働局
https://jsite.mhlw.go.jp/kumamoto-roudoukyoku/newpage_00904.html

リモート+対面のハイブリッドなワークスタイルに

熊本市や富山市のようなコンパクトシティーという都市計画戦略は、特定の地域に都市機能や人口を集中させ、資源やサービスの効率的な利用を目的としています。人口減少を受け入れて既存のインフラの利用を最適化するスマートシュリンクとして、公共サービスを充実させて都市空間を活性化し、住民生活の質を向上させることを目指しています。

▼都市計画:モデル都市の形成・横展開 – 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/toshi/city_plan/toshi_city_plan_tk_000039.html

大都市圏への一極集中の回避は、以前は、労働生産性やメンタルヘルス、防災などの文脈だけで語られていました。それが、東日本大震災や新型コロナウイルスのパンデミックによって、都市や組織の機能の一部を実際に、地方や郊外、遠隔地など、多拠点へ分散せざるを得ない状況になりました。

しかし今また、生活インフラの充実やコミュニケーションの課題など、ワークライフバランスを重視したり新しいワークスタイルを模索する、一種の揺り戻しも起きています。業界や業種を問わず人材不足が課題となっている中、リモートワークやフレックスタイム制の導入を強調する求人情報は、若い世代を中心に人気を集めています。その一方で、同じ空間と時間を共有する合意形成の重要性を再認識した組織は、出社による対面に戻したり、対面とリモートを組み合わせたハイブリッドな勤務体系へとシフトしています。

デジタルな同僚を味方に、新たなDX人材として働くには

交通渋滞と地方のインフラ維持、必要なモノが運べなくなる物流の2024年問題、人材不足と賃金格差の是正、オーバーツーリズムと同じような地方の産業拠点で起きる一極集中、そして次に起きる災害やパンデミック。これらの課題は熊本市に限ったことではありません。

全てが圧倒的な量とスピードで動いている大都市と、当面は過疎化することなく現状維持を続ける地方の中核都市―どちらもそれぞれの課題もあれば、希望もあるでしょう。それぞれの都市環境を踏まえて課題を解決したりリスクに備えるには、IT技術を最大限に活用したDXが必須です。AIやロボットという頼れる労働力である「デジタルレイバー」を導入し、ソフトウェア開発の内製化による自動化・リモート化を実現すれば、地理的な制約から解放されます。また、女性や非IT人材を市民開発者「シチズンデベロッパー」として育成し、リスキリングによるキャリアチェンジを積極的に支援することは、新たなイノベーションにもつながります。


あなたが住みたい場所や働き方、工夫したり実践していること、家族の課題などを、コメントやソーシャルメディアでぜひお聞かせください。自分にとって最適な仕事と暮らしのバランスが取れたライフスタイルを実践することは、ITでなければ実現できない品質やスピードと、人でなければならない顧客体験(CX)の両方を高いレベルで実現することにとっても、大きなヒントになるかもしれません。

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