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働き方

『やりたいことがない』就活生に、元教員の採用担当からのエール

神津 まどか

皆さんは、自社の企業説明会などで、若い学生さんたちと直接接することはありますか?もし、『大学院でやりたいことはないけど、自分がどうしたらよいかわからなくて、取りあえず進学することにしました。でも就活も捨てきれず、今回個別説明会に参加しました…』という人に出会ったら、あなたは何と声を掛けますか?きっと答えは十人十色。今まで歩んできたあなたの人生を参考に、あなたなりのアドバイスを送るのではないでしょうか。

今回、私がある学生さんとの出会いを通じて感じたことや、自分の就活の思い出についてお話しします。就活生の皆さんはもちろん、説明会や面談を担当する経験が(今はまだ)ない方も、ぜひ最後までお付き合いください。

BLTで会社説明会をしながら、私自身も新しい経験の繰り返し

私は中途として、2023年6月にBlueMemeに入社しました。入社後は、採用やトレーニングを担当するBLT(ベースライントレーニング)チームに配属され、任された仕事の一つが、会社説明会の実施でした。5年前は、学生として会社説明会を聞く側だったのが、今度は自分が話す側になり、「企業の顔」として見られる責任感と照れくさい気持ちとを感じました。

個別説明会では、それぞれの学生さんの研究内容や学生時代に打ち込んだこと、志望している業界、希望勤務地などについて会話します。理系の学生さんだと、『タンパク質を分解して長寿との関連を研究してします』みたいに、難しそうな研究をしている方とたびたび出会います。そんな時、『私にはその知識がないので、研究について詳しく教えてもらえますか?』というと、難しい研究内容をわかりやすく説明してくれます。そのような学生さんとの関わりがとても楽しいです。また、個別説明会に参加した学生さんがエントリーしてくれた時には、飛び跳ねるほどに嬉しいです。

とある学生さんとの印象的な出会い

今まで20名くらいの学生さんを対象に個別説明会を開催してきましたが、その中でも特に印象に残っている人がいます。実際に会話した内容は大まかに以下のような感じでした。

私

今はどのような業界で就職活動をしているんですか?

学生
学生

実はもう大学院の進学が決まっていて…

私

え!(じゃあ何で今参加してるんだろう…?)

学生
学生

でも、ポジティブな理由で進学を決めたわけではなくて、やりたいことが見つからなくて、ひとまず進学することにしたんです。

私

なるほど。

学生
学生

もし大学院が合わなかったら中退して就職しようかなと思って、就職活動を今から始めたって感じです。だから、まだ全然業界を見ていなくて…

私

(中退?!そんなもったいない…)そうなんですね~。進路は本当に悩みますよね~。今回の説明会で、〇〇さんが当社について理解を深めてくださればいいなと思うので、どんどん質問してくださいね。

この会話で感じた、2つのこと

この学生さんと接して感じたことが2点あります。

1点目に、進学をせず就職をした方が絶対に勉強になるし、お金も稼げると思うけど、大学院に進学するとはもったいない!ということです(あくまで私の一個人としての意見です)。実体験として、学校で教わったことと、社会に出て学んだことの間には多かれ少なかれギャップはありますし、社会でないと学べないこともたくさんあると思うからです。

例えば、「機嫌が悪そうな上司に話しかけるベストなタイミング」や「予定がパンパンな時に同僚に仕事を頼まれた時の対応の仕方」などは、学校では教えてくれません。また、業務で使用する数多くのコミュニケーションツールの使い方も、学校では教えてくれません。そんな理由から、『悩んでいるなら就職しちゃえ!』というのが私の考えです。「悩んでいるからとりあえず進学」が叶う恵まれた家庭環境は、羨ましくもありますが…

2点目に、大学を卒業する頃になっても自分の得意がわからない、日本の教育制度ってどうなの?ということです。この学生さんがやりたいことがわからない原因は、環境にもあるのではないかと思います。日本の教育制度は戦後の一斉教育の名残がまだあり、個性をつぶす教育とも言われています。日本の公立のカリキュラムは、個人の得意を伸ばせるようには作られていない反面、広い分野を網羅できるようになっており、日本の小学生の計算レベルは世界でもトップクラスだと言われています。ただ、その弊害として、自分の得意なことがないという人を生み出してしまっている気もします。私自身、まさにその教育の影響を受けてきた心当たりがあります。

結局、教員には向いていなかった、私の就活体験記

私は、今でこそIT企業のBlueMemeに縁があって働いていますが、大学では教育学を学んでいました。教員を目指す仲間と共に、単位取得のため、毎日大学に通い朝から夕方まで講義を取っていました。小学校と中学校に教育実習にも行き、障害者福祉施設にも行きました。仲間や先生、親、友人など誰もが、私は教員になるのだろうと信じていたと思います。ただ、私は講義や実習を通じて徐々に、『自分は教員には向いていないのかもしれない』と薄々気づき始めました。でも、周りと違う道に進むのが怖くて、最初はその気持ちを周りに言えませんでした。

悩みながらも出した決断は、教員採用試験の勉強と就職活動を並行してやるということでした。結局、教員採用試験に合格し、とりあえずやってみようという気持ちで教員になりました(こんな舐めた気持ちで申し訳ないです)。でも、やっぱり教員は自分には合っていなくて、辛いながらも1年は頑張りましたが、退職することにしました。今、思えば学生時代、周りに合わせたり、ここで諦めたらもったいないと思ったりせずに、自分の気持ちに正直になれたらよかったのにと思います。

学生時代に自分の進路を一つに決めるなんて難しいよね、って話

前述の学生さんは、残念ながらBlueMemeとは縁がありませんでしたが、迷いながらも自分で決めた道に進んでいることを、影ながら願わずにはいられません。

自分が就職活動で悩みに悩んだからこそ、今回、大学院進学か就職かで悩んでいた学生さんの気持ちが、痛いほどわかるんですよね。そもそも、まだ仕事をしたことのない学生のうちに、自分の得意なことを見つけて仕事を選ぶというのは、結構高度な話だと思います。もちろん、得意なことから選ぶ以外に、好きなことや収入、地位、親からの勧めなどいろいろあると思います。私の場合、教員は1年以上続けられませんでしたが、卒業時点で教員の道を選んだことは後悔していません。もし教員にならずに、どこか他の企業に入っていても、その選択も後悔はしていないと思います。

大切なのは、「自分で決めた」ということ。それさえあれば、どんな道でも頑張れると思います!就活に臨む皆さんが、充実した年の瀬と希望に満ちた新しい年を迎えられることを、心から願っています。

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神津まどか
神津まどか
未経験からIT業界への挑戦者
2023年6月、中途でBlueMemeに入社。大学では教育学を専攻。保育士や小学校、中学校、高校、日本語を教える資格など、やたら教育系の資格をたくさん持っている。社会人になってラーメンにはまってしまい、塩分過多になっていそうで不安。好きな言葉は大盛り無料。
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