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リプリパ編集部

個人や組織への偏見を捨て、意思決定速度と成功率を上げるには?

リプリパ編集部

プロジェクトの成功率を上げるのに重要な、意志決定の速度。一定の質は担保しつつ、高速な実施と検証を繰り返すことが、結果として成功率をアップさせます。

ただし、性別や世代、キャリアなど、個人や組織に対する先入観や偏見が邪魔をします。また、仕事の責任を負いたくない、抑圧的・懲罰的な日本社会の労働環境も、阻害要因だということを前回の記事で紹介しました。

では、それらを踏まえた上でなお、意志決定の速度をスピードアップさせるには、私たちは何を重視すべきでしょうか?

意思決定の速度と質をアップするには?

多くのレポートが示しているように、意志決定のスピードは組織や個人ごとの差が大きいという結論に至ります。では、企業の意思決定スピード—それも、単に速さだけを追求するのではなく、質の高い意思決定を実現する要素とは何でしょうか?

近年、組織やコミュニティーにとって重要だと言われるのが、DE&I(多様性/平等性/包摂性)の視点です。また、イノベーションのきっかけを作るには、チャレンジマインドを醸成する心理的安全性が重要だということも、広く知られるようになりました。さらに、意志決定を速めるには、小さなチームによるアジャイル(俊敏)なプロセスが有効だとも言われます。現場への権限移譲により、トライ&エラー、フィードバックを繰り返すことで、意志決定の速度と質の両方を高められます。これらも、一つずつ紐解いてみましょう。

  • データ駆動型の意思決定
  • DE&I(多様性/平等性/包摂性)への対応
  • 明確な意思決定プロセスの確立
  • 挑戦する組織文化の醸成
  • 心理的安全性の確保
  • アジャイルなプロセス
  • 包括的なリーダーシップの育成
  • リスク評価とフィードバック

データ駆動型の意思決定

高速な意思決定には、情報を効率的に収集し、分析する仕組みが不可欠です。分析ツールやAIを活用して、客観的なデータで意思決定を効率化できます。過去の経験や直感、感情が有効なこともありますが、それらだけではなく、明確で効率的な意思決定プロセスを目指しましょう。

DE&I(多様性/平等性/包摂性)への対応

多様な背景、幅広い経験や知識が、より包括的で質の高い意思決定を実現します。短期的には齟齬が避けられなかったり、合意形成には時間が掛かります。しかし、無意識に抱きがちな偏見について認識し、学び続けることは必須です。データと感情、偏見をマネージメントすることで、より公平な意思決定へと導くことが可能です。

明確な意思決定プロセスの確立

意志決定を属人化させないためには、対象の特定や情報収集、選択肢の特定、エビデンスの分析を明確に示すことが必要です。役割や責任も明確にし、意見集約の方法、決定事項の実行を標準化しましょう。

挑戦する組織文化の醸成

迅速かつ責任ある意思決定を評価し、奨励する文化は重要ですが、一朝一夕には実現しません。各メンバーが積極的に関与することで、実行力と当事者意識が高まります。透明な意思決定プロセスと結果を全員で共有することは、個人のスキルだけでなく、チーム内の結束にもプラスに作用します。

心理的安全性の確保

失敗を恐れず、学びのチャンスと捉える組織文化を醸成するには、多様なアイデアを迅速に出し合える、オープンな環境作りが必要です。異なる意見の衝突を歓迎し、より質の高い建設的対話と新しいアイデアを自由に提案できる、イノベーティブな環境が重要です。

アジャイルなプロセス

アジャイル(俊敏さ)を重視したプロセスは、ソフトウェア開発に限った考え方ではありません。補完的なスキルセットを持つ、小さな単位でメンバーを組み合わせ、小さなタスクの実行と検証を繰り返すことで、リスクは最小化できます。環境の変化に応じて迅速に方向転換できる、柔軟な体制を整えましょう。

現場の状況を最も知るのは、現場のメンバー。適切に権限を分散し、現場レベルでの迅速な意思決定を許可することも必要です。

包括的なリーダーシップの育成

アジャイルなチームをベースとして、心理的安全性を確保しながら、良好な組織文化を作っていくには、リーダシップが不可欠です。リーダーが自ら率先して、異なる背景を持つ人々やメンバーと上層部との間を、積極的に橋渡しする役割を担いましょう。

リスク評価とフィードバック

意志決定の結果に基づいて、継続的なフィードバックにより、プロセス自体を常に改善させることは、質の向上に不可欠。判明した問題や失敗を属人化させず、検証・評価プロセスを透明化して、解決と学習に継続的に続けていきましょう。

スムーズな意志決定が新たなチャンスを広げる

『迷ってる時間がもったいない!』というのは、ある部分では、真実です。選択肢がなく選びようがないことは不幸ですが、逆に選択肢が多過ぎていつまでも選べず、検討に疲れて関心が低下するのもリスクです。

Webで検索された成功事例は、あくまでも他社の、公開可能な状態に整形された過去の事例に過ぎません。失敗事例にしても、組織のリアルな内情が公開されるわけでなし。コンサルタントに分析を依頼しても、最終的に実施して結果責任を負うのは自社に他なりません。

社内のカルチャーで、新しいチャレンジを歓迎する雰囲気はあるでしょうか?短期的な数値だけを求め、失敗すれば責任追求や反省に拘りすぎていませんか?そこから得られる次のヒントを見つけていますか?

意思決定のスピードと質を向上させるためには、適切なプロセスの構築と運用が重要です。多様性を活かしたチーム構成、心理的安全性の確保、アジャイルなプロセスの導入を組み合わせることで、より効果的な意思決定システムを構築できます。

このアプローチは、単に意思決定のスピードを上げるだけではありません。組織全体の学習能力と適応力を高め、長期的な競争力の向上や、イノベーションの創出にもつながります。企業は、前述のような要素を検討し、自社の文化や環境に適した形で導入していくことが求められます。


パリ五輪・パラリンピックも終わりました。競技は、個人種目もあれば団体種目もあり、得点や距離、時間で優劣が競われました。選手は、ライバルと競い合いつつ、個人としての自己ベストとチームとしてのゴールを目指しました。また、国家間の競争ではなく、あくまでも個人や団体の成果を競い合うのが、オリンピック憲章に掲げられた大原則。そして、決められた競技時間の中で、選手たちはより速く、長く、高いゴールへと向かい、持てる力を振り絞ったことでしょう。

新しいことに挑戦すること。失敗から学び続けること。スピーディーに何かを決めて具体的に実行していくこと。それらについて、これを機会にチーム内で話し合ってみませんか?

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リープリーパー(略称:リプリパ)編集部です。新しいミライへと飛躍する人たちのためのメディアを作るために、活動しています。ご意見・ご感想など、お気軽にお寄せください。
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