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どうやったら実現できるか?HMWフレームワークを使うアイデア発想

リプリパ編集部

イノベーションを生み出す手法として、デザイン思考のフレームワーク「HMW (How Might We)」という手法があります。これは、「どのようにすれば?」問題を解決できるかにフォーカスすることで、創造的なアイデアを自由に発想し、問題解決を可能にします。しかし、一部の組織文化では、HMWが精神論に終始しがちな危険性も。

この記事では、HMWの概要と具体的な活用方法、成功事例、組織で利用する時のポイント、OODAループやローコードとの関連性などを紹介します。

「どのようにすれば?」のフレームワークHMW

HMW (How Might We) とは、「どのようにすれば?」問題を解決できるかという形式で問うことで、発想の幅を広げるフレームワークです。ユーザーを中心とした課題解決のための設計プロセスである「デザイン思考」の過程で、HMWが活用されています。

HMWには以下のような特徴があります。

HMWの主な特徴

  • オープンエンドな問い:解決策を限定せず、幅広いアイデアを生み出す
  • ポジティブな視点の強調:問題点ではなく、可能性や手法にフォーカス
  • ユーザー中心の発想:顧客の課題を起点にし、より良い体験(CX)を創出

また、HMWの効果を最大化するには、適切なフレーミング(伝え方や言い方による効果)が重要です。

HMWのフレーミング手法

  • 肯定的な問いにする
    「なぜできないのか?」→「どうすればできるか?」
  • 広すぎず狭すぎない視点を持つ
    「市場や世界を変えられるか?」→「どうすればユーザー体験が向上するか?」
  • ユーザーの視点に立つ
    「この機能が開発できるか?」→「どうすればユーザーの問題を解決できるか?」

HMWの導入事例

GoogleやAirbnb、IDEOなどの企業が、HMWを使った問いを設定し、イノベティブな解決策を生み出す一つの基盤となっています。

Googleのデザインスプリント

デザインスプリント(またはアイデアスプリント)とは、5日間という短期間で、アイデア出しやプロトタイプ制作、検証まで実施し、ビジネスの課題解決を図るプログラムのこと。Googleでは、ここにHMWを組み込み、短期間での製品開発やサービス改善を実施しています。

▼Share and engage with the Design Sprint Community
https://designsprintkit.withgoogle.com

IDEOの都市課題解決

コンサルティング企業IDEOは、都市の再設計についての議論を促すためにHMWを活用しました。「住民の健康と富を増進するために、都市をどのように再設計できるか?」「都市のオープンスペースをどのように活用すれば、健康増進できるか?」「約30%ある自動車専用の面積をどのように減らせるか?」など、持続可能な生活向上のための質問を提案しています。

▼How Might We Improve the Health & Wealth of Cities? | IDEO | Design Thinking
https://designthinking.ideo.com/blog/how-might-we-improve-the-health-wealth-of-cities

Airbnbのサービス改善

Airbnbは、ユーザーの視点の理解と、ニーズを満たす製品作りが重要であると捉え、より現実的・効果的な問題解決を可能にしました。

また、HMWを取り入れてデザインスプリントを実施する場合、以下のような手順で進められます。

  1. 課題の定義:現状の問題点を明確にする。ユーザーインタビューや市場調査を通じて、解決すべき課題を特定。
  2. HMWとしての質問を作成:「どうすれば○○できるか?」という問いを設計。具体的なターゲットと目的を持つ問いを考える。
  3. アイデア発散フェーズ:チームで自由にアイデアを出し合う。ブレインストーミングやマインドマップを活用し、幅広い視点から解決策を模索。
  4. アイデアの収束と選定:出てきたアイデアを評価し、実行可能なものを選ぶ。影響度と実現可能性を基準に優先順位をつける。
  5. プロトタイピングとテスト:アイデアをローコードで具体化し、短期間で検証する。MVP(最小限の機能を持つ製品)を作成し、ユーザーフィードバックを収集。

HMWが現実を無視した精神論に悪用される?

HMWが「どのようにすれば実現できるか?」という具体的な問いを発想の起点にして、ユーザーの視点を意識することと、効果が実証されていることはわかりました。

しかし、しかし現実には、例えば予算がない場合は予算の付け替えが必要で、人材がいない場合は他の部署から人を集めたり、時間が不足していればスケジュールの見直しが必要な場合がほとんど。

HMWの使い方を間違えると、旧い体質の日本企業にありがちな、現実のリソースを無視した精神論に陥ってしまったり、都合よく利用されるリスクはないでしょうか?問題の本質を捉え、障害を解決することが必要では?

HMWは、まさにその「問題の本質を捉える」ための問いです。HMWの成功は、「どのような問いを立てるか」にかかっているといっていいでしょう。企業の内部事情や制約に引っ張られず、ユーザー視点での問いを設定することが重要です。

例えば、「ある製品でクレームが多数寄せられているが、ユーザーサポートが処理しきれず、その評価も低い」場合で考えてみましょう。

誤ったHMWの例

  • 「どのようにすれば、ユーザーサポートの人数を増やせるか?」(解決策が特定の方法に限定)
  • 「どのようにすれば、少ない人数でもユーザーサポートを機能させられるか?」(企業側の都合)

適切なHMWの例

  • 「どのようにすれば、ユーザーサポートが不要なほど直感的な製品設計ができるか?」
  • 「どのようにすれば、ユーザーが自分で問題を解決しやすくなるか?」

このように、HMWは「現在の枠組みを前提とせず、本質的な解決策を導く問い」を設定することが重要。例のように、「人手が足りないのだから、人で解決するしかない」という思い込みからの解放のための問いです。

HMWで得られたアイデアを具体化するローコード

HMWが実効性を持つには、ゴールを明確に設定し、アイデアが今の条件に無意識に制限されてしまうのを回避することが必要です。そのためには、組織文化や職場環境、人の心理的負担など、いろいろな要素を理解した上で、アジャイルな手法を組み合わせることが有効です。

人でなければならないこと以外は、システムや仕組みで対応する。一旦、結果が出たら微調整を繰り返し、そこからさらに次のHMWへと進む。この繰り返しによって、最短時間でゴールを達成できます。

効果的なHMW実現のために

  • HMWの実行を支援する仕組み:単なるアイデア出しではなく、実装プロセスまで考慮する
  • OODAループの導入:PDCAよりも素早く仮説を検証し、柔軟に軌道修正を続ける
  • ローコード・ノーコードの活用:開発スピードを上げ、限られたリソースでも実行可能に

問いのデザイン 創造的対話のファシリテーション 安斎勇樹, 塩瀬隆之

HMWは、チームの創造力を引き出し、アイデア創出を加速させる強力な手法です。業種や規模は関係ありません。ただ、HMWが十分に機能するには、立場が違っても自由な意見交換ができる組織内の雰囲気や、心理的安全性が保たれている必要があります。リープリーパーでは関連記事も豊富なので、ぜひ一緒に目を通してみてください。

そして、HMWを成功させるには、アジャイル思考やローコード・ノーコードなどの具体的な実行手段を組み合わせることが有効です。現状や前例に囚われることなく、自由なアイデアの中からイノベーションのヒントを探し出し、柔軟なシステムがその実現を支えることで、より良い製品開発やビジネスの改善につながります。


「どうやったらできるか?」というHMWの問いを具現化するのが、ローコードやアジャイル。BlueMemeでは、企業ごとに適したDXを支援する、幅広いソリューションを提供しています。現場で得られた自由なアイデアをサポートします。ご興味や関心のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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リープリーパー(略称:リプリパ)編集部です。新しいミライへと飛躍するエンジニアたちに、BlueMemeの研究開発の情報を中心にテクノロジーのさまざまな話題を提供しています。
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