やるべきことが見えた!社会人博士学生デビューした会社員の決意
はじめまして。福田慎一郎と申します。現在、IT企業であるBlueMemeで、ネットワークの統計解析に関する研究開発業務に携わっています。今まで、リープリーパーではすでにいくつか記事を執筆していましたが、ちゃんと自己紹介をしていなかったので、この春からの活動の意気込みも交えて記事を書いてみました。ネットワークや統計解析に興味がある人だけでなく、研究開発業務に携わっている皆さんや、自分のキャリアについて考えている大学生・大学院生にも読んでもらえると嬉しいです。
社会人博士学生1年生の福田慎一郎と申します
これまでの自分の経歴を以下にまとめてみました。
- 高専(機械工学科)
- 大学(環境生命工学科)
- 大学院修士課程(応用化学生命工学専攻)
- BlueMemeに新卒として入社
- 九州大学大学院システム生命科学府に社会人博士の学生として入学
出身は、福岡の隣の佐賀県です。中学卒業後、社会で役に立つ勉強をしたいと考えて高専(高等専門学校)に入学しました。5年間を通じて機械工作や設計、CAD製図など、モノづくりについて勉強していました。また、製品を設計する上で必要な力学や数学も勉強していました。
高専に関する記事も書いたのでご覧ください。
高専卒業後、力学だけでなく化学的な知見も身につけ、多角的にものごとを判断できる技術者になりたいと考えて、化学系に転科しました。大学では化学や生命について幅広く学び、新しい分子を合成する有機合成化学に面白みを感じました。そのため学部4年と大学院では有機化学の研究室に所属し、薬の原料となる物質を作ることを研究しました。
大学院卒業後、会社の文化や唯一無二の事業内容に惹かれてBlueMemeに入社しました。入社後は、エンジニアや技術営業、テクニカルトレーナーなど幅広く業務に携わりました。2023年10月からは、ネットワークの統計解析に関する研究開発業務に携わっています。
リープリーパーでは、ネットワークに関する記事をいくつか書いていますのでご覧ください。
九州大学大学院でバイオインフォマティクス研究に
そして2024年の春から、九州大学大学院システム生命科学府に進学し社会人博士の学生として、バイオインフォマティクスを研究することになりました。
社会人博士学生になろうと思ったきっかけは、自分が学んだことやこれまでの業務内容を活かし、自身のキャリアをスケールアップできると考えたからです。バイオインフォマティクスは、生物学や情報科学、数学など複数の学問が融合した研究領域です。生物学は大学で学んだこと、数学は高専で学んだことを直接活かせます。また研究では、PythonやRなどのプログラミング言語を使いますが、これも社会人でのエンジニア経験を活かすことができます。このように、私がこれまで学んできたことや業務での経験を総動員する、新しいチャレンジです。
また、ネットワークの統計解析に関する研究開発のゴールは、社会実装です。大学院で研究して生まれた成果を、社会実装するまで携われることは、この先一生機会がないと思ったので今回手を上げました。これまでは、東京で業務に携わっていましたが、4月から地元九州に環境を変えて業務に取り組めることに、とてもワクワクしています。
自分の強みを活かした研究と、英語のスキルアップを目標に
社会人博士の学生として頑張りたいことは、大きく2つあります。
1つ目は、これ学んできたことと自身の強みを活かして、研究活動に取り組みたいと考えています。私の強みは、物理(力学)と化学の二刀流であることです。大学院での研究対象である生物は、有機化合物で構成されていて化学反応によって生命活動が維持されています。例えば、タンパク質はアミノ酸が沢山つながった巨大な分子であり、アルコールは体内の酵素との化学反応により分解されます。そのため、化学の知識を活かせます。
また、体内の制御機構はたびたび方程式として定義されます。この点に関しては、高専で物理学を通じて学んだ数学の知識を使うことで解釈できます。自身の研究に関連する論文で、化学式や数式が出てくるので、その際は自分の武器を活かして取り組みたいと考えています。
2つ目は、英語の能力を上げたいと考えています。私は、入学してすぐにシンポジウムに参加させてもらいました。そこでは、当たり前に研究が英語で発表されて、英語でディスカッションされていました。正直、単語を聞き取って何について話されているかを理解するのがやっとの状態で、講演の本質的な理解ができませんでした。
この出来事から、自身の英語のリスニング能力の欠如が浮き彫りになりました。また今後、国際学会や研究室でのディスカッションでは英語が必要になるので、英語能力の向上が急務だと感じました。そのため、研究活動を遂行しつつ、英語の勉強も頑張りたいと思います。今後、英語の勉強法や使ったテキストなども記事にしようと思いますので、ご期待ください。
自分が進むべきキャリアが見えた!
入試の準備をする中で、システム生命科学府は自分がこれまで学んだ内容を存分に発揮できる環境だと感じました。言い換えると、今までちぐはぐだった自身のキャリアを一本の線にできる環境にだと感じました。これから研究を頑張ります!!
研究職としての先輩である、松原太一さんと理人さんの記事も、ぜひお読みください。
▼松原太一|リープリーパー
https://www.leapleaper.jp/author-list/matsubarataichi
▼理人|リープリーパー
https://www.leapleaper.jp/author-list/rihito