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ローコード・ノーコード

自分が欲しいモノを作りながら覚えるのが学習の近道-DJ Tokinaga 3

リプリパ編集部

引き続き、BlueMemeの技術トレーナーDJ Tokinagaに話を聞いて、フロアがいい感じに沸いてます。結局、何か新しいことを覚えるのは『覚えるために覚えようとする』よりも、『好きなことをやりたいうちに覚えてしまう』方が身につくもの。それは、息子さんにも受け継がれてるようです。今回も、前回から続けてCheck It Out!

自分が欲しいモノを作って覚えたOutSystems

― キャリアをスタートした頃のTokinagaさん自身は、どういうトレーニングを受けてたんですか?

DJ Tokinaga:それが実は、僕自身は最初の基礎トレーニングは受けたのですが、それ以降はあまりトレーニングがなく、自然と覚えた感じなんです(笑)。OutSystems Japanはあって、BlueMemeでも「ブートキャンプ」って外部向けのトレーニングは提供していたんですが、社内のプログラミング未経験者向けのトレーニングは当時整理されていなかったんだと思います。

― まさに、新兵への手荒い洗礼じゃないですか(笑)。

DJ Tokinaga:でしたね。でも、開発未経験の僕がOutSystemsの使い方を覚えたのは、結局、自分が欲しいDJ用のレコードライブラリーアプリを作ったからなんです。自分が欲しいレコードっていっぱいありすぎて覚えられなくて。自分が年齢を重ねてきたのもありますし、誰の、どの曲が欲しいとかって記憶できなくなってきたんです(笑)。

― なるほど。でも、既存のアプリじゃダメだったんですか?

DJ Tokinaga:それが、レコード店の店頭でも使えるのが意外とないんですよ。どの店でもレコードが同じように並んでるわけではないんで、結構探しにくいんです。アーティスト名のABCD順に並べたり、ジャンルで絞り込んだり、12インチ/7インチでフィルター掛けたり、しかもサクサク動くアプリがなくて。

― しかも古いレコードって、流通用のバーコードなんかないですからね。ダウンロードやストリーミングに慣れきってしまってると、フィジカルメディアの探しづらさって、ちょっとイラッとしたり、逆にそれが懐かしくも新鮮な体験だったり。

DJ Tokinaga:だから、自分が欲しいアプリをOutSystemsで作ろうとした時に、習ってない機能だけどどうしても作りたくて、いろいろ調べたり試したりを繰り返して、その中で基礎を身に付けた気がします。情報の調べ方も含めて、その時が自分の中では一番伸びたと思います。

― 公私混同のアドバンテージを示す、『習うより慣れろ』ですね!やっぱり好きなことへの執着っていうのは、一番強い動機だ。

ゲーミフィケーションでMinecraftを学習してた息子さん!

― 前回のレゴの話だったり、クエストの導入と実践、自分が欲しいモノを作るという学習機会で言うと、人が何かを覚える時に、ゲーミフィケーションってやっぱり重要な気がします。ゲーム化というか、面白がり化。仕事のスキルを身につけるたびに、キラーン☆って脳内で音が鳴って1UPしたり、難易度が上がる次のステージへ進めたり、新しい装備やパワーが開放されるような感覚。

DJ Tokinaga:ゲーミフィケーションって、僕も前から興味があります。実は自分の子供に、去年のクリスマスにNintendo Switchを買ったんですよ。で、最初は『Minecraft(通称マイクラ)が欲しい』って言ってたんです。

▼公式サイト | Minecraft
https://www.minecraft.net/ja-jp

― お!ゲーム化というよりゲームそのものですが、英才教育ですか(笑)?昨今、私立は小学生・中学生からプログラミング授業があったり、専用の塾とか人気ですけど。

DJ Tokinaga:いや実は、『マイクラはやり方が複雑で理解できないだろうから、別のゲームにした方がいいんじゃないか?』って思ってたんです。でも、実際に子供にやらせると、何も教えてないのにどんどん自分で作ったり学習してくんですよ。

例えば、『今日乗った電車をマイクラでいろいろ組み合わせて作りたい!どうやったらいい?』とかって言って来たんです。面倒臭いからちょっと後回しにして『どうせできないだろうな…』って思ってたら、いつの間にか自分なりに工夫して作ってたり。

― 家庭内トレーナーの評価、マズくならないですか(笑)。しかし、やっぱり成長過程の吸収力・適応力って凄いんですね!
それに、忙しい子供たちが集まれる学校以外の、「広場」としてのMinecraftという性格もあるんでしょうね。遊びの中で試行錯誤しながら、教え合ったり、協力したり、すれ違いも経験して、成長していく。もはや、Nintendo Switch+Minecraftは、もうゲーム環境と言うより、小学生の自己実現としての定番プラットフォームの一つって感じかも。

DJ Tokinaga:そうですね。子供を見てるとやっぱり大人も、楽しめる仕組みを学習の中に組み込んで、人からあれこれ指示されなくても、自分でどんどん勉強したくなるようにできたら強いなと思います。

― 確かに。これから社会に出てくる若い世代は、まさにそういう機械と機会(上手いこと言った?)に触れてる層が、だんだんと増えてくるわけですよね。

DJ Tokinaga:そうです。でも、どれくらい、どんな風に嵌まったかにも依ると思うんです。ただ人が作ったゲームをしてただけなのと、自分でいろんな条件を付けた縛りプレーしたり、何か作ったりはやっぱり違います。何かをどんどん突き詰めていった経験って、新たなことを身に付けていく上で、自分なりのやり方を確立することにも通じる気がします。

― 今回の連載の最初で、コンビニ感覚で手軽に使えるジムchocoZAP人気について聞きましたけど、何だかちょっと通じてるかもしれませんね。着替えたりシャワー浴びるのも面倒臭いし、誰かにいろいろ言われるのも鬱陶しいから、自己流で手軽に勝手にやりたい人もいる。一方、ちゃんと着替えて、トレーナーに付いてもらい、充実した器具が揃っている施設で汗をかくぐらいしっかり運動したい人もいる、と。仕事でも、OJTがベストとは限らないし。

DJ Tokinaga:そうですね。ITトレーニングでも、『わからないことあったら何でも聞いて』って、それ自体がプレッシャーだって言う人もいるでしょうし。いろんな人に、いろんなニーズがあるのって、当たり前ですよね。でも、自己流で間違ったことを覚えてしまったり、変な先入観を抱くのはマイナスです。いろんなハードルを下げて、ちょっとでも興味がある人が手軽に学べる仕組みがあるのは理想的でしょう。

検索して、信頼できる学習リソースに辿り着く難しさ

― 社外の学習環境についても、ちょっと考えを聞かせてもらえますか?
人が何かを覚えようとしたら、取りあえず検索するじゃないですか。ところが最近、検索の質がものすごく落ちてるんですよ。ゴリゴリにSEO(検索エンジン最適化)で強化された価値のない情報や、ページビュー稼ぎの怪しい広告リンク、アフィリエイトなどが上位に表示されてしまいます。3月に入ってすぐ、Googleのコアアップデートで調整されたようですが、またイタチごっこな気も…。さらにそこへ来て、生成AIの爆発的な普及。ゴミの山からまともな情報を拾うには、ある程度のリテラシーがないと難しい。

DJ Tokinaga:確かに、よく言われてますし、私も感じてます。

― 例えば、一部のエンジニアが役立つ情報を書くとき、最近ではノイズ除けのために、Discordに書くんだそうです。元々、ゲームやイラストがメインのコミュニティーだったDiscordが、何かの公式チャンネルとは別の、クローズドなコミュニティーを形成している、と。そうなると、本当に価値がある情報ってますます探し辛くなって、まるでパソコン通信の時代に逆戻りしつつある感じです。

DJ Tokinaga:ネット上で検索すると、大体同じようなことが書いてあることも多いですよね。多分、誰かが書いたものにちょっとだけ肉付けして、あたかも自分で書いたような記事なんでしょうけど、そういうのがいっぱい出てきます。

BlueMeme社長の松岡さんからはいつも、『一次情報を取りに行け』って言われてます。信頼できるかどうかって、やっぱり重要ですよね。ローコードツールOutSystemsにも、もちろん日本語のドキュメントはあります。でも、それだけで足りないこともあるので、社内で聞いたり、OutSystems Japanの公式資料を読んだりしてます。必要なら、本国の情報を取りに行くのもいいでしょう。

― 何かを学習するにしても、それが本当に信頼できる教材やチャンネルかってのは、ますます大事になっていきそうです。


2024年は世界各国で選挙が実施され、生成AIの技術革新も相まって、膨大なフェイク情報が増えると危惧されています。SEOだけでなく、生成AIによるSGE(Search Generative Experience:生成AIによる検索体験の向上)も浸透しつつあります。学習に有効な情報は、検索だけでなく、信頼できる組織や人をフォローして、それをフィルターにすることが有効になっています(なので、リプリパのアカウントもぜひフォローしてください!)。

さて、次回は連載の最後。フロアのクローズまでクールなビートは続きます!

一般の皆さんにご参加いただけるOutSystems公式トレーニングや認定資格試験は、定期的に実施しています。ぜひお気軽にご参加ください。

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リープリーパー(略称:リプリパ)編集部です。新しいミライへと飛躍する人たちのためのメディアを作るために、活動しています。ご意見・ご感想など、お気軽にお寄せください。
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