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ローコード・ノーコード

ローコードでスポーツのデータ分析できないか?―伊東 貴行さん3

リプリパ編集部

昨今、プロスポーツはどこも、ビデオでフォームを解析してトレーニングに活かしたり、自分や対戦相手の傾向をデータ分析して、作戦や対策に役立てています。また、チケットの販売など、マーケティングへも応用されています。こういう傾向について、BlueMemeで経理チーム所属の元プロ野球選手、伊東 貴行さんはどう感じているか話を聞いてみました。前回までの記事もぜひ。

ローコードを使ったデータ分析で、スポーツに関われないか?

― そもそもなぜBlueMemeに?プログラミングが要らないローコード・ノーコードって、要らない対象を理解すること自体が難しくありませんでしたか?

伊東:確かに、ローコード・ノーコードって、分野があることも知りませんでした。また、プログラミングを少しだけ学んだ時に、『やっぱり、これを自分で職業にするのは難しいな…』って感じたのも事実です。

ただ、いろんな会社から内定をもらった中で、BlueMemeが一番面白そうだなって、ワクワクする感じがあったんですよね。それに、コードを人が書かなくてもいい方法があるんだったら、『これなら自分でも、いつかデータ分析ができるんじゃないかな?』みたいな期待を感じました。

― そして、今は経理の仕事と。分析や数値を追うって、得意な方ですか?

伊東:はい。2023年7月に異動してきたので、まだ9ヶ月ほどです。

実は、プロ野球を引退して、そのままBlueMemeに入ったわけじゃなく、間に別の一社を挟んでるんですけれど、元々エンジニアに興味があったんです。漠然とですが、何かスポーツの世界に関わって生きていきたい思いはありました。就職活動をしていた2021年当時、いろんなスポーツで、試合やチーム、個々の選手をさまざまにデータ分析した戦略的な取り組みが紹介されていました。僕が現役の頃よりも遙かに、情報とデータ分析が重要になっていると感じて、『エンジニアという職種に就けば、スポーツとの関わりができるんじゃないか?』と、興味が湧いたんです。

― なるほど。でも経理の仕事って、パフォーマンスを示し辛い職種なのでは?スポーツだと、スコアやタイムで勝敗やランキングという優劣が決まるハッキリした結果が出ますよね?

伊東:確かに、目に見えた実績として示すのが難しい仕事ですね。入社以来、いろんなチームを異動してきましたが、当初のエンジニアになりたいって思っていた目標とも、ちょっと違うかもしれません。ただ、経理の業務って、お金の流れを通して会社の状況がわかる重要な領域です。自分も業務を勉強する中で、やりたいことつながってる気がしてます。

― データ分析やチームの成績と人気と言えば、MLBのデジタルマーケティングの例がありましたが、この動きは競技を越えて拡がっています。例えば、W杯で日本が歴史を変えたり、『スラムダンク』人気のバスケットボール。B.LEAGUEでは2026年シーズンから、チーム成績だけでなく、年間の観客動員数などビジネス面が重視されてクラス分けされるようです。

▼B.LEAGUE2023-24シーズン前半終了時点でのマーケティングデータを公開 | B.LEAGUE(Bリーグ)公式サイト
https://www.bleague.jp/news_detail/id=357382

伊東:そうなんですね。正直、プレイヤーとしての立場だったら、『そこじゃないだろう!ちゃんと実力を見てくれ!』って違和感を覚えるかもしれません。でも、売上がないと組織経営が成り立たないのも事実です。選手が能力を発揮すればそれだけ人気も出て、集客やチームのブランディングにもなるでしょうし、面白い試みだなとは思います。

ちなみに、この記事を公開した後、BlueMemeグループは、B.LEAGUE B2西地区に所属する熊本ヴォルターズのDXパートナーになったことを発表しましたよ!

【プレスリリース】BlueMemeグループ、熊本ヴォルターズのDXパートナーとして営業DXノーコード開発基盤 Creatioで組織活動を支援 | 株式会社BlueMeme https://www.bluememe.jp/press-release2024-04-26/

スランプに陥った時の脱し方は、黙々とランニング

― ところで、スランプに陥った時の脱し方ってどうしてましたか?

伊東:原因にも依りますけど、僕の場合は、体調面が原因で結果が出ない時期には、よく走ってました。ランニングって、体のバランスを整えるのに適してるんです。夜にゆっくり長い時間掛けて、長距離を走ったりすることで、崩れていた体のバランスが元に戻るし。

それに、いろいろ考えられるんです。『あの時、何でああいうプレーをしたのかな?』とか『あの打席のカウントでああいうボールが来たけど、こういう考えで振ったな』とか、そういうのを細かく一個ずつ思い出して振り返れるんで、そういう意味でもランニングしてましたね。

― まずウェアやシューズを買ったり、アクティビティートラッカーを揃えて満足して飽きる人とは発想が違う(笑)。

伊東:体のバランスも整えられる上に自分の思考もリセットできるんで、悩んだ時はまずランニングからリスタートしてました。現役の頃は、凄くフォームが綺麗な福島千里選手なんかを参考にしてました。北京・ロンドン・リオデジャネイロオリンピックの日本代表で、女子100m、200mの日本記録保持者です。

また、ジャマイカのシェリー=アン・フレーザー=プライス選手も凄いですよ。身長152cmと本当に小さい人なんですけどめちゃくちゃ足が速くて、世界陸上で通算10個の金メダルを獲ってる凄い選手です。オリンピックでも100m走を2連覇してる、100m走の世界女王です。

― 調べてみたら、100mの自己ベストが10秒60で35歳の時!

伊東:僕は、野球選手というより男性としてめちゃくちゃ小さくて、身長も165cmで体重も60kg台前半しかありません。男子だとどうしても、元々体格的に恵まれててパワーがあるからこそできる走りになる一方、女子の走りの方が自分には合っていました。

― 自分に合うロールモデルを見つけるのも、一つの選球眼かもしれませんね。

リスキリングのチャレンジは積極的にやろう!

― 働く人の学び直しとしてのリスキリングって、最近、よく言われてますよね。一方で、アスリートのセカンドキャリアも、社会に知られるようになってます。当事者としての自分の経験を踏まえて、どう考えてますか?

伊東:僕自身、所属していた球団のセカンドキャリアサポートを受けて、最初、営業の会社に入ったんです。専門の担当者やスポンサーの人たちが、主にオフシーズンに時間を取ってくれて、いろんな話をしたり相談にのってくれました。他の団体でもそういうサポート体制はあると思います。

― なるほど、そういうシステムがあるんですね。

伊東:やっぱり、入れ替わりが激しいんですよ。1チームが30人だとしたら、半分以上は翌年には入れ替わるような世界。チームを離れる人の大半は、それまでとは全く違う道に進むわけです。でも、皆、自分で仕事を探すことすらやったことない人が多いんで、自分の力だけだと難しいんです。なので僕も、そういうサポートを受けて助かりました。

― 人によっては、ある日突然、怪我をして選手生命を絶たれて、途中で諦めざるを得ないことだってあるでしょうし。挑戦を支援する体制がちゃんと整備されているのは、本当に必要な仕組みですね。

伊東:そうですね。そういう仕組みがあるならそれを精一杯活かして、全く未経験の飛び込むことに対して、消極的になる必要はないなっていうのはすごく感じます。

会社員デビューしてみて、スポーツ界から転身してる人って意外と身近にいないことに気付きました(笑)。でも、スポーツに限らず、今まで活動していたフィールドから全く違う場に進むことは、誰にでもあると思います。どの世界に行っても、自分が活躍できるるポジションって絶対あるはずなんで、次のキャリアには積極的に挑戦した方がいいと思います。

まさかの、BlueMeme野球部(!)が発足?

― 近頃の野球との付き合い方は、どういう距離感なんでしょうか?

伊東:実は、野球の試合をリアルタイムで見ることもなくて、大体、オンラインでダイジェストを見てます。ライブで見るのは、WBC(ワールドベースボールクラシック)や日本シリーズ、高校野球の決勝のような節目のゲームぐらいで。まして、球場に行って野球をナマで観戦することも、もうほとんどないですね。

そもそも特に応援してる球団はないんですよ。どこか特定のチームっていうより、プロ同士が高いレベルで真剣に試合してる様子が好きというか。

― そんなこと言っておきながら、3月半ばには野球部(!)が発足し、現役時代のユニフォームもしっかり着て、楽しそうにやってたらしいじゃないですか。何だか昭和の会社行事のようで、群れるのをあまり好まない若い世代の採用活動に悪影響を及ぼさないか、心配なんですけど(笑)。

伊東:強制参加とかじゃないんで、そこは安心していいですよ(笑)、入社1年目の人や子供を連れた家族も参加して、30人近く集まったおかげで、軽くキャッチボールしたり、ちょっとだけ試合っぽいこともできました。やっぱり、グラウンドで身体を動かしたり、普段接点がない人たちと仕事抜きの顔が見せ合えるのはいいですね。天気もよくて楽しかったです。


伊東さんが、選手個人やゲームのデータ分析に興味があってIT業界へという話と、野球部はちょっと新鮮でした。普段、体を全然動かしてないデスクワーカーとしても、春の陽気も手伝って、何だかちょっと走り出したい気分になりました。

さて、4回の連載もサードベースを回りましたが、ゲームは終わるまでまだ目が離せません。最終回もどうぞご期待を!

この記事でインタビューをした方

伊東 貴行 
元プロ野球選手
父親と兄が野球好きだったことで、幼少期から野球を始める。
23歳からは独立リーグで、プロ野球選手として2年間プレーをした。 今は仕事ではなく趣味として野球を続け月に1回は都内のバッティングセンターでストレス発散をしている。

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リープリーパー(略称:リプリパ)編集部です。新しいミライへと飛躍する人たちのためのメディアを作るために、活動しています。ご意見・ご感想など、お気軽にお寄せください。
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