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地方都市から就職で東京に来て、自分に起きた変化と変わらないこと

むかい

地方から東京に就職などで移住することに悩んでいる人に、伝えたいことがあります。僕は、大学卒業まで地元沖縄を出て生活したことがありません。ちょうど1年前の年末は、BlueMemeの最終面接は受けたもののまだ内定が出ていなくて、結果を待っている状況でした。そして、何やかんやあって現在に至ります。日本の南の小さな島から、首都である大都会東京に新社会人として上京して8か月、感じたことを書きます。

内定をもらってから不安になったものの

BlueMemeは、沖縄にもオフィスがあるので、地元つながりで面接を受けていました(業務拡大で、最近引っ越しました )。実は、別の沖縄の企業からも内定をもらっていたので、心の中に少しだけ東京への憧れを持ちながらも、『まぁ、結果がダメだったとしても、地元で就職して生活していくんだろう』と、何となく思っていました。

それが、年末も押し迫った12月29日、BlueMemeへの内定が決まりました。東京の、しかもIT企業です。内定をもらっておきながら、文系の学部出身で果たして仕事ができるか不安はありましたが、それも少しの憧れが打消し、2023年4月に初めて上京しました。

大都会東京での一人暮らしは余裕が少ない

大学生で沖縄にいた時は実家に住んでいたので、家賃・食費・光熱費・ネット・携帯料金のほとんどを、親に出してもらっていました(親に感謝)。そのため、アルバイト代の約7万円は、全額、自分の趣味と貯金に充てることができました。食器洗いも食洗機に入れて終わり、洗濯も洗濯機入れて終わり、掃除もルンバ起動して終わりだったため、家事に費やす時間もほとんど必要ありませんでした。

しかし、東京都内で一人暮らしをしている僕は、真逆の生活をしています。キッチンに食洗機を置くスペースはなく、服は白物が多いので、直射日光で焼けが発生するため、外に干せません。かといって、部屋干しすれば乾くのが遅いのです。ルンバは故障してしまいました。こんな状況なので、家事に充てる時間を節約できていません。

家事の時間を圧縮できないのが分かったので、せめて食事を作る時間を節約しようと、宅配の冷凍食品に置き換えたりしています。でも、時間をお金で買っているので、趣味に充てられる金額が減少してしまいました。

貯金こそ少額ですができているものの、家電が壊れたらカツカツになります。今までどれほど恵まれた生活をできていたのか、本当に親には頭が上がりません。

東京に来たからって、別に観光名所を巡らない

3月までは、『東京に行ったら、土日は東京の名所を一つずつ開拓しよう!』などと考えていましたが、全く開拓できていません。行く場所が多すぎるからです。

お台場のチームラボと池袋のサンシャイン水族館には行きましたが、東京にいる人々がなんかキラキラしていて気後れして、あまり観光ができていません。しかし、鎌倉や横浜などの観光はかなりできているので、首都圏の交通網を生かし切れているなと思います。

東京は、いろんな意味で一人で生きていることを実感する

理由はわかりませんが、東京で社会人になってから、圧倒的に一日が早く過ぎます。お盆休暇の時、地元に戻った時にすごくゆっくり時間が流れていると感じました。東京という都市のスピードか、僕が社会人になった感覚の変化か、どちらかまたはその両方が関係してそうです。

仕事は、11月まではシステム開発、12月からは改修をやっています。決して、仕事を何となくやっているというわけではないですが、『いつの間に自分これやっていたんだろう?』と思うことばかりです。もちろん、自分が優秀で、効率的にすぐに終わらせているという意味ではありません。実は休日も、いつの間にか何かをやって、終わらせていたりします。

東京はトレンドが絶えず変化していくからなのか、住んでいる人たちは変化に合わせ、乗り遅れたり、置いていかれないように、こけてもつまずいても、一人で立ち上がって歩いている気がします。その中にいると、自分の一人でも何とか生きていけてるなと感じます。まだ、手応えはあまり感じていませんが、結果がついてきます。気づいたら退勤時間になっているので、充実感は確かにあると思います。

上京してから現在までに起こった変化

移動が楽なので、旅行が楽しくなった

社会人になることがほぼ確定した1月頃から、急に旅行が趣味になりました。東京を中心として、新幹線を使えば基本どこでも移動ができ、飛行機でも羽田から一本で大体のところは行けます。

沖縄は飛行機で、一旦、東京や大阪、名古屋、福岡など、各地の主要都市に飛んで、そこから必要な交通手段で向かうことがほとんどでした。旅行の計画やハードルが下がって、かなり自由に移動を選択できるようになりました。

京都へ旅行するのが好きなので、東京からでも新幹線一本で行けるメリットを楽しんでいます。また、滋賀県は沖縄の田舎の雰囲気を感じられて、かつ沖縄にはないものを体験できるのでお勧めします。僕は、この半年でもう4回も滋賀に行っていますが、空が広くて、海のような琵琶湖があります。「BlueMeme法務担当」さんが書いていたように、もしBlueMemeの京都オフィスが復活するなら、迷わず希望を出すと思いますが、京都駅から2駅離れた大津に住みます。

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アニメ『けいおん!』に登場した、豊郷小学校旧校舎群
滋賀県犬上郡豊郷町は、アニメ『けいおん!』の聖地。オタクが何度も見た、ヴォーリズ建築の代表作。

コーヒーが飲めるようになった

これは一番でかい変化です。学生時代は、何かがあるたびにエナジードリンクを飲んでいました。頑張るとき、眠たいときに限らず、ティータイムのように、エナジードリンクタイムがありました。一年に一回、健康診断を受けていましたが、その結果を見てエナジードリンクを減らしました。代わりに、カフェインを手軽に摂取できる飲み物はコーヒーだろうと思い、BlueMemeに来てからは、それまであまりおいしいと感じたことはなかったコーヒーを飲み始めました。

会社のコーヒーは、ハンドドリップ式でセルフで淹れるのですが、それにはまってしまい、気づいたら飲めるようになりました。でも、未だに喫茶店では、おいしいと感じるカフェオレの方を頼み続けています。

友人と飲みに行く回数が増えた

大学のサークル仲間で、東京に出て来ている同期と飲みに行くのですが、確実に地元にいた時よりも回数が増えています。車ではなく電車で移動できるので、帰りの心配もなく気軽に集まれます。酔っ払うと地面にへたり込むことが多かった友人が、ほどほどに飲んで電車で帰っていく姿を見ると、皆それなりに大人になったなと感じます。人が多い東京だからこそ、今あるつながりを大事にしようと思います。

聞く音楽が分からなくなったけれど

僕はNumber Girlが一番好きなアーティストなのですが、この曲はあまり聞いていませんでした。東京に来てから、改めて聞き始めた曲の一つです。こ の曲中ではないんですが、ライブMCに『東京の喧騒の飲み込まれてしまうんじゃないかと、寝る前にちょっとだけ考えたりするんです』から始まる曲があります。東京の喧騒に飲み込まれないようにと思っているからなのか、もう1,000回以上は聞いてます。でも、結局は、飲み込まれていくんじゃないかと、寝る前にちょっとだけ考えたりします。

NUMBER GIRL – 我起立唯我一人 (Live 1999.10.01 シブヤRocktransformed状態 @ 渋谷クラブ・クワトロ) – YouTube

学生時代、軽音サークルに所属し、楽器店でアルバイトをするぐらい音楽が好きだったのですが、聞く音楽がなくなってしまいました。 学生時代に心躍らせた曲を今聞いても、あんまりテンションが上がらず、『昔は、もっと楽しめたのにな…』と青春コンプレックスをこじらせてしまいそうです。

昔、聞いた感情を今の感情で上書きしたくないのかもしれません。そのためスマホに入れていた大半の曲を聴けずにいます。逆にアルバムの3曲目や7曲目など、あまりメジャーじゃないオルタナティブロックの曲や、CMで使われるぐらい有名になってしまって敬遠してきた曲を聴くようになりました。新しいものを取り入れ、過去のものも掘り返して良くしていこうと感じているのかもしれません。大阪のユニバーサルスタジオジャパンに行って、爆音で流れるAdoを聞いてAdoの虜になりました。ミーハーでも生きて行けそうです。

でも、誕生日を迎えるたびに沁みる曲は、これです。

JACK NICOLSON – YouTube

何より重要なのは時間になった

東京で一人暮らしを始めて半年ちょっと、こんな風に身の回りのいろんなことが大きく変わりました。変わらなかったことは地元が沖縄だということぐらいです。

東京は、一日18時間しか無いんじゃないでしょうか。それぐらい、時間が大切だと感じられるようになりました。沖縄にいた時よりも時間の流れが速くて、限られた時間で何かをやりたいと思うけど、何もできないことが多いです。でも、仕事も家事も忙しいですが、地元の友人とたまに会ったり、旅行に出掛けたり、新しい音楽を再発見したり、リラックスする時間もも何とか確保できています。

あまり深刻に考えず、変化する場所に自分を置いても大丈夫

東京で就職しようか迷っている地方で暮らしている人たちに伝えたいことは、東京は別に夢を叶える場所ではないし、キラキラした場所でもないということです。ただ、やりたいことがあるなら素晴らしいチャンスが転がっています。少しの憧れを持っているんだとしたら迷わず東京に出るべきだと思います。たくさんのチャンスと少しの憧れが、自分を変化に対応させてくれます。

そして、自分が変わってないなと思うこともたくさんあると思います。自分の少しの変化が、いつかいい思い出になればいいなと思いながら生活することで、自然と東京の変化に対応できます。東京への憧れを押しつぶしてしまうほど不安があっても、気負わず東京に住んでみて、小さな良い思い出を作ってほしいと思います。

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むかい
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文系アプリケーションエンジニア
2023年度入社。沖縄県出身。エレキベース担当。好きな向井秀徳は2001年のフジロック。OW2でサポートをやるなどします。
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